中高年におこる膝の痛み

医者

膝は大腿骨・脛骨・膝蓋骨と各骨の接触面を覆う関節軟骨と半月板が、関節液を産生する滑膜に囲まれてできている関節です。中高年で慢性的な膝の痛みをおこす病気には、変形性膝関節症・関節リウマチ・半月板や靭帯損傷による外傷性関節炎・痛風や偽痛風・化膿性関節炎まれに軟骨や骨の腫瘍などがあります。このうち最も多いのが変形性膝関節症です。 変形性膝関節症では膝関節内の軟骨や半月板が徐々に磨り減る結果として、骨どうしが接触しやすくなり炎症がおこるために膝の痛みがでます。女性に多く遺伝する場合もあります。肥満だったりしゃがむ姿勢や重い物を繰り返し持ち上げるヒト、長距離走などの選手や過去の重い怪我・関節リウマチや化膿性関節炎などの病気をおこしたヒトでは発症の危険性が高くなります。

変形性膝関節症の症状としては、膝の痛みの他に膝の裏側の腫れ・関節のこわばりや歩行困難があります。診断は骨の変化をX線で軟部組織の状態を磁気共鳴画像やコンピューター断層撮影で調べます。 治療として、肥満の場合は適正な体重に戻します。理学療法には運動療法・温熱療法やブレースと呼ばれる補助装具や衝撃を吸収する靴などの使用があります。膝の痛みに対しては鎮痛薬・非ステロイド性の抗炎症剤の服用やトウガラシの成分であるカプサイシンを含む軟膏の塗布もおこなわれます。抗炎症作用を持つステロイドホルモンや滑膜で産生されるヒアルロン酸の関節内注射もあります。 他の治療法で効果がない場合には、関節鏡を用いる小手術・関節への圧力を減らす骨切り術・損傷部位を人工関節で置き換える関節形成術がおこなわれます。